タイ輸出、5年ぶりマイナス成長

タイ商務省によると、今年11月の同国の輸出総額は181億7700万ドル余りで、年比18・6%下落し、ここ5年で初めてマイナス成長を示し、下落幅は6年ぶりの高値を記録した。

タイ商務省のヒリポン常務次長は、先月タイの輸出額が急落したのは、主に世界経済の減速の影響を受け、自国の貿易相手国が自国商品の輸入を減らしたためだと指摘した。加えて、スワンナプームとロンマン国際空港は先月末に閉鎖され、一部の商品の輸出量と総額の下落に影響を与えた。通常、空港を通じた空輸輸出の総額は月に約30～40億ドルだが、先月はこの部分の輸出額が13億ドル近く流出した。

農産物、工業製品、燃料の輸出はいずれも1割または2割を超える縮小を示しているという。輸出が衰退した商品には、米、ゴム、ジャガイモなどの農産物や食品が含まれている。一方、空港は先月閉鎖され、最も影響を受けたのは電気製品や電子、ジュエリー、紡績、果物などの輸出品だった。

また、タイの主要市場と新興市場の先月の輸出も2割近くの衰退を見せている。米国、欧州、日本、中国、アフリカ、ラテンアメリカ、オーストラリア、韓国、インドネシアなどへの輸出総額はそれぞれ異なる程度減少している。

ヒレポン氏は、12月分のタイ輸出は依然として減速傾向にあるが、輸出総額が130億ドルに達することができれば、今年全体の輸出総額は1790億ドルになると予測している。