新材料：多機能天然ヒドロゲル被覆剤の開発に成功

 

広東省科学院生物・医学工学研究所生物医学材料研究室は、現在の臨床上の修復用皮膚ドレッシングの機能不全などの問題に対して、簡易でコストの低い多機能天然ヒドロゲルドレッシングの製造を構築した。関連研究は近日『炭水化物』に発表された。

本研究では、免疫制御機能を有するβ—デキストラン−入手可能多糖を基材とし、アニール技術を用いて天然ポリフェノール−タンニン酸を入手可能多糖の三本螺旋構造に担持することにより、優れた物理化学性能を有する複合ヒドロゲルを製造した。

このヒドロゲルは一定の温感特性を示し、ゆっくりとタンニン酸を放出し、止血、抗酸化、抗炎症及び抗菌などの多重効果を持続的に発揮することができる。さらなる動物実験研究の結果、この天然ヒドロゲルは欠損した皮膚の癒合を加速させることができることが明らかになった。

本研究は工程技術手段を利用して、2種類の天然物質を結合して多重機能を有するヒドロゲルを構築し、ヒドロゲルの製造過程の再現性が高く、物理化学性能が制御可能で、生理機能が多様で、更なる新型癒合促進創傷ドレッシングの開発に新しい構想を提供した。