米農務省（USDA）データ：世界の綿花供給懸念は残る

世界的な綿花供給の懸念はまだ残っており、USDA需給予測に注目しなければならない。米国の9月の非農業就業人口は33万6000人増加し、今年初め以来最大の増加幅となった。市場は労働力市場の強さを懸念し、FRBの再利上げに理由を提供した。10年期と30年期の米債利回りは一時、2008年の金融危機以来の最高水準となる4.86%と5.05%に急騰した。

綿市では、米綿の成長に好転は見られなかった。米農務省（USDA）のデータによると、10月1日現在、米綿の優良率は30%で、前年同期の1ポイントを下回った。10月3日現在、米国の綿花の約43%が干ばつを経験し、前週より拡大した。

パキスタンの綿花の生産量は低下しているか。一部の国際機関は2023/24年度のパキスタンの綿花の総生産量が120万トンを超えないと予想している。8月中下旬の虫害による綿花の単産破壊が予測より高く、6-7月の一部の綿花生産区が洪水災害に見舞われたためだ。

紡績市場では、国際紡績品メーカー連合会（ITMF）の調査によると、9月に世界の紡績業の経営不振が続き、紡績品バリューチェーン全体の企業がコスト上昇や需要の低迷に対応するために努力している。

短期的に見ると、世界の金融市場のリスクは依然として存在し、綿市の下流需要の回復は緩やかであるが、綿花供給の天候変化による不確実性は綿花価格に影響する主要な要素の一つであり、USDAが近く発表する世界の綿花需給予測データに密接に注目する必要がある。

国内の新綿買収は緩やかに展開され、市場リスクに注意している。国家統計局のデータによると、9月の製造業購買マネージャー指数、非製造業ビジネス活動指数、総合PMI産出指数はそれぞれ50.2%、51.7%、52.0%で、前月より0.5、0.7、0.7ポイント上昇し、三大指数はいずれも拡張区間に位置し、我が国の経済景気水準は回復した。

綿市側では、中央備蓄綿が続々と輪出され、綿花輸入滑準税の割当額が発給された後、企業が輸入綿を購入する意欲が徐々に放出され、国内の綿花供給は全体的に緩和された。内陸部の綿花は一般的に摘み取り期に入り、買収の進度は緩やかで、主流の買収価格は8.2-9.2元/キロ、新疆機採綿は点々と秤にかけられ、価格は7.5-8.2元/キロ区間に集中しているが、主流の買収価格は形成されておらず、集中上場時期は10月中旬ごろの見通しだ。

紡績市場では、国内の紡績品の衣料品消費は明らかに改善されておらず、特に輸出注文が少なく、綿糸の在庫が高く、一部の地域では9月下旬に稼働率が低下した。

全体的に見ると、現在、国内の綿花の供給が相対的に十分で、下流市場の需要回復が予想に及ばない背景の下で、新綿の先取り収穫の予想はやや下がっているが、子実綿の買収価格、加工の進度、新綿の生産量と品質などに注意し、リスクに注意しなければならない。